そばめし大食い大会に90人 神戸・鉄板こなもん祭

お好み焼きやそばめしなど神戸・長田に縁の深い「粉もん料理」をPRする「第6回鉄板こなもん祭」が26日、六間道商店街など新長田南地区一帯で開かれた。「食のまち神戸長田」推進委員会の主催で、恒例のそばめし大食い選手権には男女約90人が出場。お好み焼きの食べ比べなどもあり、会場は焦げたソースの香ばしさに包まれた。

 そばめし大食い選手権では、3分間の予選を経て男女5人ずつが決勝に進出。男性の決勝は、予選で1キロ以上平らげた大食い自慢がそろった。会場から「そばめしは飲み物」「ぺろり、ぺろり」などと迫力ある声援が送られる中、出場者は顔を真っ赤にしながらコテでかき込んでいた。

 大食い大会ながら“味わって”食べたという神戸市須磨区の会社員浅野優作さん(31)は「濃いソースの味がおいしかった」と満足そう。2870グラムを平らげて優勝した三木市の公務員松本佑介さん(29)は「口の中でそばとめしが押し合ったけど、期待に応えられてよかった」と笑顔で副賞のソース1年分を手にした。

 また、地区内にある鉄人広場では、完成から間もなく1年となる「鉄人28号」原寸大モニュメントの建設費工面に協力した399の団体・個人名を刻んだ銘板の除幕式も開かれた。

 NPO法人「KOBE鉄人プロジェクト」の正岡健二理事長が「昨年10月に完成してからイベントを繰り返し、商店主が前面に出てくれて新長田が生まれ変わった」とあいさつ。「鉄人28号」を手掛けた神戸出身の漫画家、故横山光輝さんの代表作「三国志」の登場人物にふんした来賓が除幕を担当し、祭の参加者らも興味深げに見ていた。

鉄板穴に顔すっぽり、タヌキ救出に警察も出動

13日午前7時半頃、高松市一宮町の工務店の資材置き場で、溝にかぶせた鉄板の穴(直径約6・5センチ)の一つにタヌキが顔を突っ込んで抜けなくなっているのを、近くに住む主婦高岸日登美さん(52)が見つけた。

 通報を受けた香川県や県警の職員らが、せっけん水をかけて引き抜こうとしたがうまくいかず、糸ノコギリで穴を広げ、約3時間半後に救出した。親離れした直後の子ダヌキとみられ、顔が抜けると、元気よく走り去ったという。

 県みどり保全課の職員や高岸さんによると、タヌキは体長約40センチ。高岸さんがごみを集めるため資材置き場に行くと、タヌキは溝に落ち、40センチ四方、重さ5キロの鉄板がはまった首をもたげた状態で、高岸さんの方をじっと見つめていたという。

 鉄板には穴が並んで三つ開いており、タヌキが顔を突っ込んだすぐ横に別の穴があったことから、二つの穴の間を糸ノコギリで切断、穴を広げ助け出した。タヌキの首にはかすり傷があったが、元気だったという。

 同課によると、周辺には野生のタヌキが多く生息しており、今は親離れの時期だという。同課は、子ダヌキが、溝の中に何かを見つけて、顔の大きさの2分の1ほどの穴に、無理やり突っ込んだのではないかとみている。高岸さんは「エリマキトカゲのように見えたが、『助けて』と言っているようだった。無事でよかった」とほっとした様子だった。

(2010年9月15日09時01分 読売新聞)