洪水の佐用町から小豆島に漂着物 連絡から交流始まる 香川

洪水の佐用町から小豆島に漂着物 連絡から交流始まる 香川
8月23日7時56分配信 産経新聞

 台風9号の豪雨で被災した兵庫県佐用町から、農家が穀物の計量に使う18リットル升が瀬戸内海を渡り、小豆島(香川県)の北部海岸に漂着。災害規模の大きさを物語る中、升を見つけた土庄町の元小学校長、藤本義則さん(61)と、連絡をとった持ち主の心温まる交流が始まろうとしている。

 升は杉板製で直径、深さそれぞれ約30センチで、鉄板の補強が施されている。底面に「昭和五十五年十月新調」と書かれ、併せて災害が最も厳しかった佐用町久崎地区の住所と「柏木國夫」の名が書かれていた。

 佐用町久崎地区の佐用川と幕山川が豪雨のため決壊して壊滅的な被害に遭った翌日の11日午前9時ごろ、小豆島の元目漁港近くの海岸を散策していたときに、藤本さんが升を発見。記載された住所を手がかりに連絡を取ろうとしたが、久崎地区は家屋の流出や床上浸水の被害で電話交換施設も水没して不通のため電話が通じなかった。

 やむを得ず17日に手紙を出した藤本さんのもとへ18日午後、升の所有者、柏木國夫さん(87)から公衆電話を使って連絡があった。柏木さんは「小豆島へは霊場を巡る遍路で何度も訪れた。升が家族の無事をゆかりのある小豆島に知らせてくれた」と感謝に声を詰まらせていたという。

 藤本さんは「持ち物に名前を書き置くのは物を大切にする人。柏木さんは家財道具の多くを失ったそうで、元気を出してもらいたい」と、小豆島特産のそうめんや、つくだ煮などすぐに食べられるものを添えて升を柏木さんに送った。 

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