内部映像を初公開 千葉・旧検見川送信所

 一九三〇年に国内初の国際放送を伝え、七九年に閉局した千葉市花見川区の旧検見川送信所が今年、初放送から八十年を迎える。建物の保存と活用を目指す市民団体「検見川送信所を知る会」(仲佐秀雄代表)は二月七日、同区検見川町の検見川公民館で、建物の内部映像を初公開するイベント「検見川送信所は何を伝えたか?」を開催する。 (小川直人)

 検見川送信所は、東京中央郵便局を手掛けた建築家吉田鉄郎氏の設計で、一九二六年に完成。三〇年十月にロンドン軍縮条約批准の記念放送で、国内初の国際ラジオ放送を行った。閉局後は撤去も検討されたが、現在は入り口などを鉄板でふさいで立ち入り禁止になっている。

 イベントでは、昨年秋に熊谷俊人市長が視察した際、内部を撮影した映像を初めて公開。検見川送信所の元職員岩佐悦次さん(62)が、送信所が果たした役割などを当時の写真や新聞記事とともに解説する。建物の今後について語るシンポジウムも開かれる。

 熊谷市長は昨年秋の視察で、建物の保存に前向きな姿勢を示している。知る会は保存に加え、建物を活用して地域活性化につなげたいとしており「多くの人に送信所の存在を知ってもらい、活用方法を考える議論を盛り上げたい」と参加を呼び掛けている。

 イベントの参加費は無料。問い合わせは知る会=(電)043(276)0444=へ。

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