離島の命綱 給水船改修へ

 呉市水道局は、約20年にわたり離島の斎島へ水道水を運び続けている給水船いつき(17トン)を改修する。水道局によると、広島県内の自治体が所有する唯一の給水船。船体の傷みが目立つためで本格的な改修は初めてとなる。

 いつきは、旧豊浜町時代の1990年に就役。50トンが入るタンクを搭載し、豊島(豊浜町)の南約5キロにある斎島とを結ぶ。斎島には23人(昨年9月末現在)が住んでいる。

 運航は市内の海運会社に委託し、豊島の岸壁給水設備から通常は週1回、8月中旬には週2、3回のペースで運航。年間約60回で1800トン程度を運ぶ。

 改修は、潮風で傷んだ船体の鉄板の張り替えや塗装などで、5月中旬から2~3週間を見込む。事業費は1400万円で、国の地域活性化・きめ細かな臨時交付金を活用する。

 斎島の施設で一定量の貯水が可能なため、改修期間中は給水をしないという。水道局は「飲料水を運ぶ役割は大きい。改修で就役期間を延ばしたい」としている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA