きらり・ぐんま繁盛記:カリノ製作所(伊勢崎市) /群馬

◇余った鉄で雑貨や家具 オーダーメードが人気
 本業の金属加工業で余った鉄の板や棒を使い、壁掛けフックなどの雑貨や家具を製作している。こだわりのオーダーメードがヒットし、口コミで着実に人気を広げているという。

 このアイデアが浮かんだのは、世界的な原材料価格の高騰が、大波となって押し寄せた08年のこと。カリノ製作所も利益は減り続け、狩野信一社長(56)は「新たな事業の展開に踏み切りたい」と考えていた。そんな中、狩野社長の長女の夫で、社員の浅見俊輔さん(33)が「余った鉄を使ってオリジナルの雑貨を作ってみたい」と提案。渋川市在住のイラストレーター、福田珠美さん(33)がパートナーとなり、共同製作に乗り出すことになった。

 同社内に、雑貨や家具作りを担当する部門として「gambit」(ギャンビット=チェス用語で「機先を制す」の意)を新設。アイアン職人を自称する浅見さんが、ウサギやリスなどをかたどった壁掛けフックなどの製作に取り組んだ。

 丁寧に鉄板を裁断し、断面や表面をならして溶接する。色塗りもすべて手作業で、1個を仕上げるのに約1時間かける。約2カ月後、渋川市内で開かれた雑貨の展示即売会にフック1本を1000円で出品すると、その日のうちに用意していた30本がすべて売り切れた。金属製のフックはホームセンターで500円未満で買えるが、これで自信がついた。ホームページを開設して商品を紹介すると、県内外から注文が来た。

 レパートリーも、カフェのテーブルや椅子などの家具に広げた。最近の人気商品は表札。浅見さんは実際に、注文主を訪問し、その人の好みや家の雰囲気を確かめてから製作に取りかかる。「ただ名前を知らせるだけの表札ではなく、人柄やその家に住む家族のぬくもりを表現するのが自分の仕事」と話す。【鈴木敦子】

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 89年5月設立、資本金500万円。従業員5人。伊勢崎市大正寺町281の3。会社敷地内に、トラックの荷台を改造した「gambit」のショールームを設置している。電話(0270・32・8739)、ホームページ(http://gambit411.web.fc2.com)

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