10月8日20時54分配信 ISM
F1第16戦日本GPを週末に控えた8日、ブリヂストンが都内で「ブリヂストン F1 プレスミーティング」を開催した。ブリヂストン首脳陣に加え、マクラーレン・メルセデス、フェラーリの全レギュラードライバーが会場に顔をそろえている。
会見では、まず代表取締役社長の荒川詔四氏が登壇し、「すべてのチームに品質の安定したタイヤを供給し、すべてのチームに公平なサービスを提供する」とのブリヂストン信念を改めて表明。そして今季第12戦ヨーロッパGPでブリヂストンのF1参戦200戦目を達成したこと、さらに2輪のMotoGPではブリヂストンのサポートライダー、ヤマハのヴァレンティーノ・ロッシが年間王者を獲得したことなどを挙げ、今季のブリヂストンタイヤの活躍を振り返るとともに各関係者に感謝の意を表した。
また、FIA(国際自動車連盟)と協同で展開している「MAKE CARS GREEN」キャンペーンについて言及。この活動は地球に優しい車の乗り方をドライバーに提案するもので、すでに今季開幕戦オーストラリアGPで全F1ドライバーがキャンペーンの支援を表明していた。この一貫として、ブリヂストンは今年の日本GP限定のキャンペーンを行なうことを発表。「MAKE CARS GREEN」は緑をイメージカラーとしているため、このキャンペーンの趣旨を伝えることを目的に、日本GPでは「MAKE CARS GREEN TYRE」と名付けた溝に緑のカラーリングを施したドライタイヤが使用される。ハード側タイヤは4本の溝すべてが緑、ソフト側タイヤは4本のうち3本が緑、1本は白のカラーリング。会見では、ハード側タイヤを装着したフェラーリマシン、ソフト側タイヤをつけたマクラーレンのマシンが披露された。
続いて、フェラーリ、マクラーレンのドライバーが登場。ブリヂストンMS・MCタイヤ開発本部長の浜島裕英氏、安川ひろしモータースポーツ推進室長とともに席につく。連覇が絶望的なものの、チームメイトのフェリペ・マッサがドライバーズランキング2位につけているキミ・ライッコネン、同じくランキングトップのルイス・ハミルトンをチームメイトに持つヘイッキ・コバライネンは、「チームのために全力を尽くす」と声をそろえる。
逆転タイトルを狙う立場のF.マッサは日本GPに向け、「去年は雨で視界も悪くてコース上にマシンをキープするのも大変だったけど、今年はその心配はなさそう。いい週末にして勝ちたい」と意気込み、L.ハミルトンは「東京に来るのは楽しみ。鉄板焼きが気に入った」と語りながら、やはり「優勝を狙って頑張るよ」と勝利を狙っていた。
コンストラクターズランキングでトップのマクラーレン、2位のフェラーリだが、浜島氏はマクラーレンは予選の一発の速さに優れ、フェラーリは長いレースに強いことから他のチームを圧倒していると指摘。また、安川氏はマクラーレン両ドライバーのF1参戦以前の姿を知っており、ブリヂストンは下位カテゴリーのレースタイヤも供給してきた。「この2人は、8年前の2000年にツインリンクもてぎのゴーカートのワールドカップで活躍していて、あっという間にGP2にステップアップして、今はF1で活躍するようになった。GP2をF1への登竜門にした。非常に誇りに思っている」と昔を懐かしんでいる。
「MAKE CARS GREEN TYRE」が日本GPで使用されることもあり、司会から各ドライバーに「普段心がけているエコドライブは?」との質問が飛ぶ。F.マッサは「たくさんあるけど、タイヤ空気圧は大事。旅行から帰ってきたときも空気圧はチェック」とタイヤの空気圧に注意を払っているとのこと。K.ライッコネンは、「荷物を乗せすぎないこと。燃料が消費できるから」と簡潔に答える。
L.ハミルトンは「公共機関に多く乗っているし、車に乗るときもGPSでルートを確認して無駄な走行を省く。それによくサイクリングもしてるよ」と多くのことに取り組んでいるとアピール。K.ライッコネンと同じくフィンランド人のH.コバライネンは、「フィンランドはすごく寒いから、車に乗る前はエンジンをかけて車を暖める。そのときあまりエンジンをかけすぎないようにしないとね」と語っていた。