「注意喚起必要だった」工事現場の転倒事故、業者に賠償命令/神奈川

知る×つながる=動きだす カナロコ 神奈川発コミュニティーサイト 2013年4月10日

 鉄板で滑って転倒、重傷を負ったのは、注意喚起の掲示がなかったため-。道路の工事現場の事故をめぐり、けがを負った海老名市の男性の家族が業者に損害賠償を求めた民事訴訟の判決で、横浜地裁は9日、業者側の過失を認め、約40万円の支払いを命じた。

 判決などによると、業者は2009年11月、男性の自宅前の路上で、海老名市発注の排水路工事を行っていた。道路に穴を掘り、その上に鉄板をかぶせていたが、男性は鉄板に足を滑らせ転倒し、左大腿骨を折った。

 村松多香子裁判官は「業者は工事を予告するだけでなく、鉄板が雨にぬれると滑りやすくなり、転倒の危険があると注意喚起する表示を掲示しておくべきだった」と指摘。事故は「鉄板を設置したことから発生した」と結論付けた。

 被告代理人は「判決文をよく読んで、今後の対応を検討したい」とコメントした。