県道の橋に穴

松本、老朽化か
30日午前5時55分頃、松本市笹賀、県道48号の奈良井川にかかる「神戸橋」(全長125メートル)のセンターライン付近に、縦約110センチ、横約155センチの穴=写真=が空いているのを通行人が発見し、松本署に通報した。穴は同日中に修繕された。
同署の発表によると、路面のアスファルトやコンクリートブロック、鉄板が抜け落ち、鉄筋だけが残っていた。橋は、片側1車線で、県松本建設事務所によると、橋は1935年に建設され、85年に拡幅工事された。同署では老朽化による落下とみて原因を調べている。

(2009年10月31日 読売新聞

【天皇賞・秋】ウオッカ連覇、不動の◎

ウオッカに連軸不動の◎。少なくとも2着は外さない。

 ひと叩きでガラリ一変するのは過去の実績が示すとおり。東京の2000メートル以下【4300】のパフォーマンスを振り返っても、よほどのことがない限りV候補の筆頭というとらえ方でいいだろう。ただ、マイルでみせる圧倒的な強さが距離延長とともに薄れていくのも事実。“頭鉄板”とまでは言い切れず、歯切れは悪いが連軸というスタンスで馬券に臨む。

 逆転可能なのは2頭。前走の再現を狙う〇カンパニー、右回りの前走でGIホースを相手に力試しを完了、ベストの東京で天下獲りに挑む▲シンゲンだ。(本紙・村瀬)

350トン本堂、解体せずにそろり 岩倉・正起寺

岩倉市大地新町の正起(しょうき)寺(下間(しもつま)修住職)で、明治時代に建てられた本堂の「曳(ひ)き家」が進められている。免震改修工事の一環で、重さ350トンの建物全体を解体せずに20メートル移動させる作業だ。28日は檀(だん)信徒や近隣の寺関係者らが、本堂がそろりと動いていく様子を見守った。

 寺は1891(明治14)年に濃尾地震の影響で倒壊し、1900年に再建された。木造平屋520平方メートルの本堂は老朽化で柱が傾き、地震があれば崩壊の危険もあり、昨年12月から工事を開始した。

 本堂が建つ位置の地盤を補強した上で、基礎に免震装置を取り付ける必要があり、今年3月に最初の曳き家を実施。東に20メートル離れた山門の手前まで移動させており、本堂を元の位置に戻す作業が27日から始まった。

 鉄板に載せた本堂をワイヤで引き、下に敷いた鋼管を転がして移動する工法。作業員30人がかりで、1時間に1~2メートル動かす。元の位置に戻すためには3日かかるといい、作業は29日まで続けられる。「曳き家は昔はよくあったが、今はあまり見られない」と、施工者の魚津社寺工務店(名古屋市中川区)の担当者。檀信徒たちは「濃尾地震が起きた10月28日に、免震のための作業が行われるのは感慨深い」と話していた。

 今後は本堂の耐震補強をして、工事は来年2月に終了予定。同5月1日には落慶法要を開く。

 (出口有紀)

焼きそば1度に60人前、楊志館高生がマシン製作

大分市桜ヶ丘の私立楊志館高(河野成美校長)の生徒たちが、1度に最大60人分を調理できる「ジャンボ焼きそばマシン」を製作した。29、30日に開かれる文化祭「楊高祭」で初めて使い、出来上がった焼きそばを模擬店で販売する。

 製作したのは、溶接や板金の技術を学ぶ工業科3年総合工作ブースの男子生徒16人。同科では文化祭で学習成果を発表する一環で、これまでも綿菓子やポップコーンを作るマシンを作っており、今回は焼きそばを選んだ。

 直径82センチ、深さ53センチの深鍋をコンロの上にセットして鉄板で覆ったマシンで、鍋をモーターで回しながら加熱する仕組み。深鍋の内部にはかき混ぜ器があり、鍋とは異なる速さで回転するため、具材は焦げ付かない。

 調理は深鍋を温めてから肉、野菜、麺を順番に入れ、15分間待てば出来上がり。24日に開いた試食会では「味が抜群」と好評だったという。

 マシンは授業と放課後に10日間かけて製作した。巨大な鍋は、鉄板を丸めて溶接した手作り。かき混ぜ器を鍋の曲面に沿って動くようにしたがうまくいかず、取り付け方法を試行錯誤したという。

 製作メンバーの大川亮さん(18)は「まめに混ぜないとすぐに焦げるので、かき混ぜ器の動きを工夫した。僕たちの技術力を多くの人に見てもらいたい。売り上げ目標は400食です」と話している。

 楊高祭は29日が午前9時~午後2時半、30日が午前8時40分~午後1時。焼きそばはこの時間帯に200円で販売する。問い合わせは同校(097・543・6711)へ。

(2009年10月28日 読売新聞)

産廃処理施設:廃油タンク爆発、民家2棟被害…愛知・刈谷

26日午後2時45分ごろ、愛知県刈谷市一里山町家下の廃油リサイクル業「三和油化工業」(柳忍社長)で、金属製の廃油タンク(直径約3メートル、高さ約4.5メートル)が爆発した。隣接するタンク3基にも延焼し、約2時間半後に鎮火した。吹き飛んだタンクのふたの一部(直径約70センチ)が約120メートル離れた民家を直撃し、屋根の一部を壊すなど2棟に被害がでた。けが人はなかった。愛知県警刈谷署は爆発当時の状況について詳しく調べる。

 刈谷署によると、タンクには廃油約20キロリットルが入っていた。男性従業員がタンクに水溶性アルコールを注入したところ突然爆発したという。タンクではコンビナートから回収した廃油を重油に精製する作業をしていた。同署は作業手順に問題がなかったか従業員らから事情を聴いている。

 現場は名鉄知立駅の北約1.5キロで工場や住宅などが並ぶ。

 住民の話では、ドーンという爆発とともに地響きが起こり、地震のように家が揺れた。鼻を突く異臭が広がった。飛んできた鉄板で家の一部を壊された会社員、加藤敏夫さん(62)は「妻は自宅1階の居間にいたので無事だったが、一歩誤れば、大変なことになるところだった」と語気を強めていた。

 現場を管轄する衣浦東部広域連合消防局によると、同社では96年など2回の爆発事故を起こし、作業員1人が死亡している。05年には2回、火災を出した。危険物製造施設は毎年1回、消防の立ち入り検査を受けるが、爆発したタンクは94年に設置後、問題はなく、27日に立ち入り検査を予定していたという。

 同社は「大変申し訳ない。住民の方に被害も与え、再発防止に社を挙げて取り組みたい」などと話した。【加藤潔、安間教雄、中村かさね】

5歳男児が8階から転落…そして奇跡が起きた

25日午前9時55分頃、名古屋市西区庄内通5の14階建てマンションで、8階のベランダで遊んでいた幼稚園児の男児(5)が、約20メートル下の地面に転落した。

 男児はマンションの自転車置き場近くに落ちたが、左半身打撲の軽傷ですんだ。

 3階のベランダから張り出したテレビアンテナに何かが引っかかった跡があったほか、自転車置き場の薄い鉄板製の屋根がへこんでおり、愛知県警西署は屋根などがクッション代わりになって転落の衝撃を和らげたとみている。

 発表によると、男児は転落直前に弟(3)と遊んでいたが、母親(30)が目を離したすきにベランダのフェンス(高さ約1・2メートル)を乗り越えたと見られるという。

(2009年10月25日19時23分 読売新聞)

アオコ除去に新商品 炭素と鉄でリン回収

夏場に湖沼で発生するアオコを取り除き、水をきれいにする製品を、群馬工業高専の小島昭・特命教授らが開発した。炭素と特殊な加工を施した鉄を使い、簡単で環境にも優しいという。国内だけでなく海外での販売も考えている。

 生活排水や豚のし尿などに含まれるリンは植物プランクトンの栄養源となり、アオコが発生する。これが水を汚し悪臭を発する原因になる。琵琶湖(滋賀県)や八郎湖(秋田県)などで大きな問題になっている。

 小島特命教授のグループは、低コストでリンを水中から取り除く方法を考案。鉄リサイクル業の石井商事(高崎市)とともにアオコ除去材の開発を進めた。

 炭素繊維でできた袋に、50センチ四方の特殊加工した網状の鉄板を入れる。これを水中に入れると、炭素と鉄が反応して鉄イオンが発生。鉄イオンは水中のリンイオンと結合し固体のリン酸鉄となって袋の中にたまる――といった仕組みだ。

 通常、アオコの除去には塩化アルミニウムや塩化鉄などの凝集剤でリンをリン酸鉄などの固体にしたり、バキュームを使って湖沼の表面に浮かぶアオコを吸い取ったりしていた。

 しかし大量に塩化アルミニウムや塩化鉄をまくと生態系に悪影響を及ぼす恐れがある。バキュームでは対症療法的でアオコの発生を元から絶つことはできない。

 除去材なら環境に優しく、1カ月に1回袋を取り換えるだけで済むという。

 沼田市のゴルフ場の池(表面積1200平方メートル、深さ1・5メートル)で今年5~9月に実験すると、水中リン濃度は環境保全基準を超え農業用水には使えない1リットルあたり0・2ミリグラムあったが、農業用水にも使うことができる0・05ミリグラムまで減少した。今年はアオコも発生せず、異臭にも悩まされなかったという。

 年内にも販売を始める。

 アオコの被害は海外でも深刻だ。中国の太湖ではアオコの大量発生による悪臭で、周辺の一般家庭で水が飲めなったこともあるほか、インドやフィリピンでも悪臭や景観悪化が報告されている。

 今後、小島特命教授は途上国向けに、より安価に提供できるよう研究に取り組む。

松江工業がロボット相撲で優勝

工業高校生のものづくりの独創力を競う「第21回全日本ロボット相撲」の中国大会が18日、広島市内であり、松江工業高校(松江市古志原4丁目)の「修道館2号」が自立型部門で優勝した。11月14日に横浜市である全国大会に出場する。同校の同部門での優勝は3年連続。

 全国工業高等学校長協会と富士ソフト(神奈川県横浜市)が主催。中国5県の12校が、創意工夫を凝らした自慢のロボット30台が土俵入りした。

 直径約1・5メートルの土俵に置いた2台のロボットが対戦し、相手を土俵外に押し出すか、3分の試合時間に優勢に攻撃した方が勝つ。内蔵プログラムで動く「自立型」と、人間が無線操縦する「ラジコン型」の2部門で競った。

 自立型には13台が出場。同校のロボットは、複数の赤外線センサーで、相手の位置や土俵際の区画線を検知。本体底部の磁石の力で、鉄板製の土俵に張り付きながら、相手の背後や側面に素早く回り込んで押し出した。

 製作者の一人で、同校1年の福島健司君(15)は「工作機械を操り、精巧な部品を作るのに苦労した。全国大会では初戦突破を目指したい」と話した。

くい打ち機転倒「思い出の家」一瞬で

八千代市村上の木造2階建て住宅に15日朝、高さ23メートルのくい打ち機(60トン)が倒れ、住宅1階の一部までめり込んだ。一人暮らしの無職太田しづ子さん(76)は直撃を免れてけがはなかったものの、「少し時間がずれていれば……」と、震えていたという。(長崎潤一郎、伊藤舞虹、佐藤英彬)

 八千代署の調べによると、くい打ち機は、太田さん宅と道路を挟んで向かいの病院敷地で、転倒した。地中のくいを抜く作業のため移動していたという。地面には鉄板が敷き詰められていたが、前夜の雷雨の影響でその下の土はぬかるんだ状態だったという。

 銚子地方気象台によると、千葉市で14日夜の1時間に36ミリ、船橋市でも4時間で20・5ミリの雨量を観測していた。

 現場では8月から解体作業が行われ、今月に入ってくい打ち機が使われていたという。

 東京電力千葉支社によると、この影響で電柱が折れ、約千軒が一時停電した。

 事故が起きたのは太田さんが1階の台所で朝食の片付けをしている最中だった。くい打ち機のアームが、激しい音を立てて1階の居間までめり込んできた。普段、太田さんが新聞を読んでいる部屋だという。「真後ろに倒れてきて声も出なかった」。太田さんは署員にこう語ったという。

 近所の女性は、玄関から逃げてきた太田さんを目撃した。「あと少し倒れる時間がずれていたら、死んでいたかもしれない」。そう言って震えていたという。

 この道路は近くの小学校の通学路で小中学生もよく通る。「通行人が巻き込まれなかったのは不幸中の幸いだけど、怖い」と近くの美容室の女性店長。近所の男性も「妻が仕事場に行くのに自転車で通る。家を出るのがもう少し早かったら……」と言った。

 現場には、太田さんの長女(53)も駆けつけた。「父と母の思い出がつまったこの家がこんな姿になってしまって悲しい。築25年になる家だが、母は本当に大切に、きれいに使ってきた。精神的なショックは大きい」と話した。

偶然が生んだ出会いの構築

在日朝鮮学生美術展で特別金賞 金玲希さん

 鉄の板と厚い金網で曲線を表現した作品「瞑想」を発表、第38回在日朝鮮学生美術展で特別金賞を受賞した。無機質な鉱物に「静かな空間を演出する」息吹を吹き込んだ。作品が静かなのではなく、その空間が静かになる。感覚が研ぎ澄まされるところから「瞑想」と名付けた。

 作品を目にした子どもたちは、なぜか吸い込まれるように近づき、鉄板と金網の間を潜り抜けようとする。「思わず潜りたくなるみたい」と彼女は笑う。

 創作の過程は興奮の連続だったという。インスピレーションを大切に鉄との格闘を楽しんだ。絶対的な評価と相対的な評価は必ずしも一致しない。葛藤や一抹の不安はあったが、「偶然が生んだ出会いの構築を表現した」と高い評価を得た。

 恩師、友人、理解者への感謝、溶接への思いを胸に、「表現者」としての喜びを大事にしたいと話す。(丘)

[朝鮮新報 2009.10.13]