シャッターで価格カルテル容疑、公取委が3社立ち入り検査

11月20日3時11分配信 読売新聞

 シャッターの販売を巡り価格カルテルを結んだり、談合を繰り返したりした疑いが強まったとして、公正取引委員会は19日、三和シヤッター工業(東京都板橋区)、文化シヤッター(文京区)、東洋シヤッター(大阪市中央区)の本社や支店など計約20か所を、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で立ち入り検査した。

 違反の対象とされる市場規模は約1400億円(2006年度)で、3社はその約9割を占めるという。

 関係者によると、3社は販売価格の値上げ幅や時期を調整したり、ゼネコンや工務店から引き合いを受けた際、受注予定社を決めたりした疑い。3社が加盟する「日本シヤッター・ドア協会」(東京都千代田区)も検査を受けた。

 カルテルが結ばれたとされる製品は、住宅や商店向けの軽量シャッター、工場などに使われる重量シャッター、巻き取らずに収容するオーバーヘッド・ドアの3種類で、3社は今年3月、原材料の高騰を理由に5~20%の値上げを発表した。

 シャッターは、近年、鋼材が高騰した影響で、コストが急増していた。また、3社の一部は、公取委が告発した鋼板メーカーから材料として亜鉛メッキ鋼板も仕入れており、二重に不当な価格転嫁が行われた可能性もある。3社は「指摘されるような事実はないと認識している。公取委には協力する」としている。

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