カセットコンロの誤使用や不注意による事故が昨年3月までの5年間に73件起き、3人死亡、12人が重傷を負ったことが、製品評価技術基盤機構(NITE(ナイト))の調べでわかった。うち26件は爆発事故で、調理中のフライパンなどからの「もらい熱」で事故になったケースもあった。
NITEによると、爆発事故では死者2人、重傷5人、軽傷17人が出ていた。山梨県で2007年6月に起きた事故は、中学生がバーベキューで肉や野菜をフライパンでいためていた際、五徳が正しくセットされておらず、コンロとフライパンが近づき過ぎ、ボンベが過熱して爆発した。08年9月には東京都内で、2台のコンロに橋渡しした鉄板の熱でボンベが爆発した。
今のコンロはボンベが異常に熱くなると、ガスを止める安全装置が働いて火を消すが、高温を発するものが近くにある場合は爆発の恐れがあるという。(茂木克信)