西武池袋線:漫画「めぞん一刻」のモデル駅舎解体へ きょう懐かしむイベント /東京

8月1日12時1分配信 毎日新聞

 ◇めぞん一刻の時計坂駅、古き良き東久留米の風景
 80年代の人気漫画「めぞん一刻」に登場する時計坂駅のモデル、西武池袋線東久留米駅北口駅舎(東久留米市東本町)が、改修工事に伴い来年1月にも取り壊される。「古き良き東久留米の風景を思い出に残そう」。地元の東久留米駅前商店会は1日、夏祭りの一環で漫画にちなんだイベントを開催する。
 めぞん一刻は、高橋留美子さんの代表作。80~87年、小学館の週刊ビッグコミックスピリッツで連載された。時計坂駅に近いアパート「一刻館」を舞台にしたラブコメディーで、北口かいわいに似た景色が度々登場する。
 時計坂駅のモデルとされる北口駅舎は49年に完成した。木造平屋の瓦ぶき。周囲の真新しいビルとは対照的に、白壁がところどころくすんで見える。
 94年、現在の橋上駅舎とともに東、西口ができるまで、唯一の出入り口だった。西武鉄道は10年春オープン予定の商業施設を北口付近に建設中。北口駅舎は今月上旬、鉄板で覆われ外からは見えなくなる。「ぼろいけど、いとおしい」。実行委員会の1人で、ウェブデザイナー、半谷さつきさん(49)は駅舎の魅力を語る。
 イベントは「時計坂駅面影巡りスタンプラリー」と銘打った。「カタンカタン」と電車が音を鳴らす線路沿いや店が軒を連ねる商店街……。北口駅舎を起点に、漫画の題材になったとみられる9カ所を訪ね歩く。
 先着500人には漫画の場面を挿入したマップが配られ、駅名の看板も「時計坂駅」に掛け替えられる。商店会長で、実行委員長の竹内信雄さん(48)は「80年代の東久留米と、今の東久留米を重ね合わせて懐かしんでもらえれば」と話す。イベントは1日午後2時から。【山本将克】
〔多摩版〕

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