3年間の研修を終え、来年1月に帰国する北川鉄工所(府中市)のタイ人研修生1期生が20日、同市の久佐公民館で府中焼きの作り方の伝授を受けた。
下川辺工場(同市篠根町)に通う20代の男性5人。府中焼き店主でつくる「備後府中焼きを広める会」の粟根克哉会長(51)からへらの使い方や手順を教わった。2期生と関連会社のタイ人研修生計12人も参加。鉄板の上でひき肉やキャベツなどの具を山盛りにした生地をひっくり返すたびに歓声が上がり、笑顔が広がった。
5人は2007年2月から、自動車向けなどの鋳物部品の検査や仕上げの研修をしてきた。1月6日に帰国後は現地の関連会社への就職が決まっている。「思い出に府中焼きを学んで帰りたい」との声が上がり、従業員有志が教室を企画した。