タイに白みそ、ちゃんちゃん焼きで養殖PR

和歌山県串本町の県潮岬青少年の家(山口和紀所長)は、需要が低迷している養殖マダイの消費拡大につなげようと、鉄板料理「タイのちゃんちゃん焼き」を施設の新たな看板メニューに加え、PRに乗り出した。

 同町ではマダイ養殖が盛んだが、近年は四国産に押されるなどして需要が減少し、魚価も長期間にわたって低迷が続く。最盛期に50ほどあった養殖業者も、今では半減しているという。

 このため、地産地消を兼ね、施設の利用者に地元の魚に親しんでもらおうと計画した。炭火で熱した特大の鉄板に油をひき、タイの切り身(約100グラム)を焦げ目が付くまでじっくりと焼く。その後、ニンジン、ピーマン、キャベツ、もやしなどの野菜を順番に乗せ、酒と砂糖を加えた白みそで味付け。バターを加えアルミホイルで約10分間蒸し焼きし完成する。

 16日の主催事業でのお披露目を前に開いた試食会には、観光協会や商工会の関係者らも参加。「おかずにも酒のつまみにもなる」「身が締まってうまいな」などと評判は上々だった。

 今回、調理を任された指導員尾崎学さん(29)は「タイにみそ味が合うのか心配だったが、まずまず好評でホッとしました」と手応えを感じた様子。同青少年の家では今後、施設のイベントや町の物産展などに出店してPRする予定で、山口所長は「少しでも地元の魚の消費拡大につなげていけたらうれしいですね」と話していた。

 希望があれば「ちゃんちゃん焼き」のレシピも提供する。問い合わせは同青少年の家(0735・62・6045)へ。

(2010年1月6日23時01分 読売新聞)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA