平和願い「ミーフガー鉄板」展示 あすから「平和を願う」展

6月14日14時10分配信 琉球新報

 【与那原】終戦直後、与那原町に米軍が放置し、住民が民家や塀などを建てるための資材として広く利用した穴あき鉄板(俗称・ミーフガー鉄板)が、15日から町コミュニティーセンターで開かれる企画展「平和を願う・あの日与那原から」で公開される。与那原の戦後復興に寄与したといえる鉄板の展示に町立綱曳資料館の眞榮平實館長(78)は「物のない時代、住民たちが工夫してたくましく生き抜いたことを知ってほしい」と来場を呼び掛けている。
 鉄板は終戦直後、与那原の中島区、港区一帯に、米軍が敷き詰めたもの。詳細は知られていないが、米軍の軍事物資集積所の建設計画が、何らかの理由で中止となり放置されたとみられている。
 建築資材の乏しい当時、住民らは家の床や壁などに利用し雨露をしのいだ。しかしその後のスクラップブームで散逸し、見掛けることはなくなったという。
 今回展示される鉄板2枚は、南城市大里の民家で屋敷囲いとして現在も使用されているものを譲り受けた。高さ約3メートル、幅約40センチ、厚さ2~3ミリ程度で重さ約30キロほどもある頑丈なもの。長年風雨にさらされ、さび付いている。
 企画展は町立綱曳資料館、町立図書館、町史編集室、町ジュニアリーダークラブの合同企画。午前9時から午後6時まで開催する。26日まで。与那原を走っていた軽便鉄道のレールや山原船のいかりも展示。沖縄戦関係の町出身者の写真や証言も紹介する。
 問い合わせは町教育委員会生涯学習振興課(電話)098(835)8220。

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