素材復調 追い風起こす 中国堅調 住化などフル生産

6月12日8時18分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

 素材産業で生産の復調傾向が強まってきた。家電製品などに使われる樹脂材料や同原料の需要が中国で増大しているほか、国内でも自動車や電機などを中心に材料需要が回復基調に転じているためだ。これを受けて化学、非鉄各社の間で稼働率を引き上げる動きが相次いでいるほか、鉄鋼メーカーでも底打ちにつながる動きが見え始めた。素材生産が上昇軌道に乗れば、景気の本格回復につながるだけに、この基調がどう広がるかが焦点だ。

 住友化学は11日、自動車バンパーなどに使われるポリプロピレン生産をフル稼働に戻したことを明らかにした。3月時点では稼働率が3、4割に低下していた。三菱化学もポリプロピレンと食品包装フィルムやレジ袋に使われるポリエチレンの販売量が回復し、稼働率が上昇している。1~3月の同素材販売量は、前年の約半分に下落したのに対し、5月以降は9割まで回復しているという。

 旭化成も自動車のサイドミラーなどの素材に使われる樹脂の原料となるアクリロニトリルの韓国工場の稼働率を1月までの半分から、4月以降はフル稼働状態に引き上げた。これらの動きは、樹脂を使う加工組立品の生産が増えていることを示す。

 ◆非鉄大手も上向き

 非鉄大手でも、住友金属鉱山が国内外の生産拠点21カ所の電子材料の稼働率を1~3月の2~5割から4月以降は7、8割に引き上げている。

 なかでも、パソコンのバッテリー用のニッケル酸リチウムの生産については、今月中に前月の倍増に当たる月間300トンまで増やす予定。

 三井金属も電子材料の稼働率を1~3月の3割から4月以降は6~8割に上げた。ハイブリッド車の電池向け材料となる水素吸蔵合金を製造する竹原製煉(せいれん)所(広島県竹原市)では、生産量が足元で1~3月に比べ倍増しているという。DOWAホールディングスでも自動車向け伸銅品の稼働率が回復軌道をたどっている。

 こうした動きの背景には、中国政府が昨年11月に打ち出した総額4兆元(約57兆円)に上る景気対策が今年に入って効果を表し「自動車や家電向け素材を中心に需要が増大している」(化学大手幹部)ことがある。中国の5月の新車販売台数は前年同月比34%増と大幅な伸びを記録。国内でも自動車、電機メーカーで在庫調整が進み、需要に回復の動きが出始めている。

 一方、鉄鋼大手は中国内の鉄鋼メーカーが一斉に増産に走ったため、中国需要の恩恵を受けておらず、大幅減産は緩和していない。

 ◆消えぬ息切れ懸念

 ただ、4月末の自動車や家電向け高級鋼材の薄鋼板3品在庫量(メーカー・流通合計)は適正量の目安とされる400万トンを下回る389万1000トンまで減少。4月の普通鋼鋼材受注量も自動車向けが前月比で32.2%も増加しており、「これ以上の底割れはない」(新日本製鉄の宗岡正二社長)見通しだ。

 しかし、依然として「中国需要が息切れする懸念はぬぐえない」(非鉄大手幹部)との見方もあり、先行き不安が消え去ったとは言い難い状況だ。(本田誠、飯田耕司)

鉄板、高さや重さ従来の2倍 舞鶴、作業員3人死傷の事故

6月8日12時59分配信 京都新聞

 京都府舞鶴市千歳の関西電力舞鶴発電所2号機の建設現場で4日、鉄板2枚が倒れ、作業員3人が下敷きになって死傷した事故で、京都府警捜査1課は8日、鉄板は前日までの2倍の高さで、事故当日に初めて使われていたことを明らかにした。
 府警は、鉄板が倒れないよう支える棒やボルト、溶接の強度が十分だったか、業務上過失致死傷容疑で捜査している。
 府警によると、鉄板は高さ約9・7メートル幅約5メートル。高さは前日まで使っていた鉄板の倍で、重さは約2倍の約2・5トンだった、という。
 事故現場では作業員が地面に置いた鉄板に鉄板2枚を垂直に取り付け、ガスの排気ダクトを組み立てていた。

エコクリーンプラザ:調整池の補強工事現場、地盤5メートル陥没 /宮崎

6月3日17時1分配信 毎日新聞

 宮崎市の廃棄物処理施設「エコクリーンプラザみやざき」の調整池の補強工事現場で、池付近の舗装路面が幅約3メートル、長さ約5メートル、深さ約5メートルにわたって、陥没していたことが分かった。施設を管理する県環境整備公社が1日、発表した。公社は「池自体の補強工事に影響はなく、予定通り来年5月までに工事を終わらせたい」と説明している。
 公社によると、陥没が生じたのは、調整池から約6・6メートル離れた地盤。調整池からの漏水に備え、約90メートルにわたって基礎くいとなる鋼板を打ち込む作業をしていたという。今後、ボーリング調査などをして原因を究明したいとしている。
 補強工事の工費13億6000万円については先月末、県と関係11市町村が立て替えることで合意していた。【小原擁】

京都の関西電力舞鶴火力発電所で鉄板が倒れ作業員3人が下敷き 2人死亡、1人重傷

6月5日6時42分配信 フジテレビ

4日午後、京都・舞鶴市の関西電力の発電所で、重さ2.5トンの鉄板2枚が倒れ、作業員2人が死亡し、1人が大けがをする事故があった。
4日午後2時ごろ、舞鶴市の関西電力舞鶴火力発電所で、足場の組み立て作業中に突然、鉄板2枚が倒れ、作業員3人が下敷きになった。
3人は病院に搬送されたが、中野 儀二郎さん(61)と志賀正二さん(57)の死亡が確認された。
また、大塚義広さん(27)は、肋骨(ろっこつ)を折るなどの重傷を負った。
3人が下敷きになった鉄板は、幅4.8メートル、高さ9.7メートル、重さは2.5トンだが、厚さはわずか6mmで、不安定だったとみられている。
警察は、業務上過失致死傷の疑いもあるとみて、5日に現場検証などを行い、事故のくわしい原因を調べることにしている。

京橋の人気鉄板鍋専門店が3周年-TKO木下さんの兄が経営

5月27日12時15分配信 京橋経済新聞

 A store planning(大阪府寝屋川市)が展開する京橋の鉄板鍋専門店「鉄板鍋づくし 京橋店」(大阪市都島区東野田3、TEL 06-6357-2535 )が、5月25日で3周年を迎えた。

 モツ鍋、てっちりなど鍋料理激戦区の京橋で、「鉄板鍋の専門店」として国道1号線沿いにオープンしたのは2006年。社長は松竹芸人・TKOの木下さんの兄。「これ一本で勝負している」(店長の乾さん)という本家本元の名物鉄板鍋を求めるカップルや宴会客などで人気を集めている。

 同店の鉄板鍋発祥地である寝屋川店では、「最初、スタミナ鍋と呼ばれていた」(同)というように、ニンニクをはじめコラーゲン、カプサイシンなど「活力や美容にいいものがギッシリ入っている」(同)のが特徴。現在でも同社長しか知らないという秘伝のダシで煮込む赤センマイやテッチャン、新鮮な野菜などが、ビールと相性のいい濃い目の味付けで食欲をそそる。

 3周年を記念して同18日から約1週間「鉄板鍋半額フェア」も開催した。「3周年が迎えられたのは感謝感激。でもまだまだ3周年。鍋料理激戦区の京橋の地に、末長く根付く店を目指したい」(同)と意欲をみせる。

 営業時間は17時~翌1時。

トレーラー横転し鉄板20トン散乱 静岡

5月21日7時57分配信 産経新聞

 20日午前3時半ごろ、静岡県小山町上野の国道246号で、千葉県八千代市村上の運転手、横井孝徳さん(43)の大型トレーラーが横転し、積み荷のコイル状の鉄板(約10トン)2つが道路上に散乱した。横井さんは頭に軽傷を負った。御殿場署で原因を調べている。

 同署によると、現場は片側2車線のカーブで下り坂。横井さんは東京方面へ向かう途中だった。現場付近は約5時間にわたって通行止めとなり、最大約2キロの渋滞が出た。

人とくるまのテクノロジー展 世界の最新自動車技術に注目

5月20日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

 □次世代エコカー開発、競争加速

 ■きょうから3日間 横浜で開催

 自動車に関する最新の技術や情報が一堂に集結する自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展」が20日から22日までの3日間、横浜市みなとみらいのパシフィコ横浜(横浜国際平和会議場)で開催される。自動車各社はもちろん、部品や材料メーカー、カーエレクトロニクス関連、テスティング、CAEソリューション企業、さらに海外政府関連および国内地方自治体など320社・団体が735小間にわたって出展の予定。自動車技術に関する情報交流の場として世界的に注目される存在であり、5万人以上の来場が見込まれる。主催は社団法人自動車技術会(JSAE)。開場は午前10時から午後5時まで。入場無料。

 “その先のテクノロジーが見える”自動車技術展を目指す今回は、多彩な企画を盛り込んだイベントがそろっている。参加者が燃費計を装着した車両を運転し、燃費に関するさまざまな情報を知ることができる「エコドライブ講習」をはじめ、エコカーの製品展示などを行う特別企画「最新くるまのエコ教室」が人気を呼びそうだ。

 自動車技術に関するフォーラムでは、ハイブリッド技術、次世代車、ロボット、低炭素社会、騒音振動、自動車リサイクルなど注目される最新の15テーマを掲げて講演が行われる。

 新製品・新技術紹介コーナーは連日、出展者の展示製品や技術情報を来場者により詳しく伝えるプレゼンテーションを通じて、展示ブースとの連動性を深める。22日限定で開催される、最先端のカーエレクトロニクス技術に焦点を絞った「カーエレクトロニクスワークショップ」も注目のコーナーだ。

 近年、事故や急ブレーキ時などに、その前後の映像や走行状況を記録するドライブレコーダが注目されている。「ドライブレコーダコーナー」では、その最新の技術動向と製品紹介を中心に情報発信される。

 「人とくるまのテクノロジー展」は、もともとJSAEの論文発表の場として開催された経緯があり、「春季大会学術講演会」はメーンイベントの1つとなる。今回は約400件の研究論文の発表が予定され、出展者による展示製品についての学術的な研究発表講演も数多く行われる。

 このほか、自動車技術に関する情報交流の場として、一般展示コーナーも開設される。企業間取引関係を超え、出展社と来場者がダイレクトにコンタクトできるステージとなっている。マーケティング開発やニーズとシーズのマッチングなど、ビジネスチャンスを切り開く絶好の機会として期待されている。 

 世界的な販売不振の続く自動車市場。一部で明るい兆しは見られるものの、厳しい状況に変わりはない。しかし、こうした時期にわが国の自動車業界はあえて開発強化へ乗り出す。キーワードは次世代環境車の開発と安全技術の向上。需要回復期を見据え、低迷の続く新車市場を切り開こうと、果敢な挑戦を繰り広げている。

 この動きを象徴するように、自動車業界では経営資源を研究開発へシフトする動きが目立ち始めている。具体的な開発テーマは、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)といったエコカーの開発、燃費の高効率化、コスト削減、安全技術の向上などだ。

 環境性能に優れた自動車を対象に、自動車重量税や自動車取得税などに関して特例を設ける減免措置「エコカー減税」が4月スタートした。政府が決めた「買い替え補助」とあわせ、日本自動車工業会(自工会)では、09年度に約100万台の特需効果を見込む。

 新車販売の低迷が続くなか、新税制などのフォローの風を受けて特需効果を現実のものにしようと、自動車各社のエコカー開発に力が入る。その代表がハイブリッド車だ。走行状況にあわせてエンジンとモーターを効率よく組み合わせたHVについて、燃費の低減や低価格化、品ぞろえの充実に拍車がかかっている。高級ブランドでのHVの開発も進んでいる。

 HVの燃費のよさを追求する手段として、車体には薄くて強く成形性に優れた軽量の高張力鋼板が使われ、エンジンやミッションなどにはアルミニウムなどを採用。部品点数の削減や素材の配分調整も試みられ、軽量化による燃費の向上とともにコスト削減を両立させている。屋根部分に太陽光発電パネルを搭載して、燃費の削減をさらに進めているHVも注目される。

 ■見逃せない安全対策技術

 一方、電気自動車については、世界の自動車需要の5分の1以上を擁する米国市場でも関心が急速に高まっている。EVの販売に向けて国内メーカーは、欧米を中心に普及のカギを握る充電ステーション設置などのインフラ整備とともに、現地自治体の協力のもとで走行試験を本格化させるなど、普及へ向けた取り組みを加速させている。

 また、クルマ開発で最重要課題の基本性能では、安全対策技術の研究開発に拍車がかかっている。とりわけ衝突に対する最先端技術では、前方に加えて斜め前方からの障害物検知をはじめ、事故を未然に防ぐ予防技術とともに、万一の事故時にもダメージレベルを最小限に抑える技術、さらに後部座席の安全性を高める機能なども一段と高度化している。ミリ波レーダーやCCDカメラといったエレクトロニクス技術が駆使され、運転者や同乗者はもちろん、歩行者の安全性もより一層高められている。

 自工会によると、09年度の新車需要は前年比8.0%減の429万7600台と、1977年度以来32年ぶりの低水準になるもよう。09年の世界需要は6000万台を割り込み、5500万台程度まで落ち込むとする予想もあるほどだ。こうしたなか、国内ではエコカーに関して減税策などによる約100万台の特需効果が期待されるといった明るい話題も現実味を帯びてきた。

 今回の自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展」は、次世代環境車の開発競争も目の当たりにできる、またとないチャンスとなるだろう。

溶接の美しさや強度など競う 長岡京で府大会

5月17日10時49分配信 京都新聞

 府や府溶接協会など主催の「府溶接技術競技会」が16日、京都府長岡京市友岡1丁目の雇用・能力開発機構京都センターで開かれた。府内10社の技術者53人が、日々磨いてきた腕前を競った。
 溶接作業に携わる人たちの技術向上と親交を図るため、毎年行っている。今年は、道具の違いによって4種目があり、溶接部の美しさや強度、作業の安全性が審査された。
 出場者たちは競技前、扱う装置の電流などを慎重に設定した。審査員が見守る中、会場に合図が響くと、一斉に火花を散らしながら作業に取り組んだ。
 競技後、出場者たちが溶接した鉄板が並べられると、仕上がり具合について熱心に意見を交わしていた。