世界最大級の鋼板セル据え付け/横浜

7月7日21時0分配信 カナロコ

 横浜市中区の南本牧ふ頭で7日、国土交通省が整備中のコンテナ専用ターミナル(MC―3)の基礎工事となる鋼板セルの据え付けが始まった=写真。

 セルは複数の鋼板を組み合わせて円筒状にしたもので直径24.5メートル、高さ32メートル。重さは約400トンで世界最大級の大きさを誇る。

 この日は同ふ頭内の製作ヤードから大型起重機船がクレーンでつり上げてえい航し、着水位置の微調整を行いながらゆっくりと海中に沈める作業を行った。

 セルは全部で17本設置される予定で、工事は2012年に完了する。

乗鞍コロナ観測所:太陽見つめた60年 風雪に耐え、今年度限り /岐阜

7月4日12時0分配信 毎日新聞

 来年3月末に閉鎖される国立天文台太陽観測所「乗鞍コロナ観測所」(長野・岐阜県境)施設が3日、報道関係者に公開された。戦後間もない1949年からわが国唯一のコロナ(太陽を取り巻く大気)の観測所として活躍してきたが、冬は氷点下20度以下の厳しい自然環境の中、建物が老朽化したため、今年10月末で観測を事実上終える。60年の観測の成果について、末松芳法所長(太陽物理学専攻)は「コロナの明るさが11年周期で変化することを突き止めることができた」などと語った。【奈良正臣】
 同観測所は当初、東京大学の東京天文台の付属施設として開設された。乗鞍・摩利支天岳(標高2876メートル)頂上近くにある木造一部2階建て施設には、口径10~25センチの「コロナグラフ」と呼ばれる太陽の表面を調べるため専用の天体望遠鏡が設置されている。コロナは太陽本体の100万分の1しか明るさがないため、空の透明度などで天体観測に適した高地の乗鞍岳が選ばれたという。
 しかし、冬場には建物が埋もれるほどの雪と極寒の地となる。食料は貯蔵食品、水は雪を溶かして使う。計9人が2、3人のチームに分かれ、1週間交代で観測を続けたが、98年からは、晴天日数が少ないことや労力軽減のために5月中旬から10月末までの観測体制となった。昨年は快晴で観測ができたのは60日間だったという。
 施設の中で最も興味をひかれるのは、外側に鉄板を張っただけの60年の歴史を刻んだ木造ドーム。約5平方メートルの部屋中央には、開設当時から口径10センチのコロナグラフが据えられ、天井は手動で開け閉めする。末松所長は「冬は凍りついたドームの雪落としが命がけでした」と振り返った。
 閉鎖を前に、自治体などに施設の利用方法を公募したが、応募はない。3年前から観測所長を務める末松所長は、06年に打ち上げられた日本の太陽観測衛星「ひので」の開発にも携わった。「地球に影響を与える太陽の現象変化などを警告する宇宙天気予報にも、コロナ観測は必要だ」と話している。

【インド】神戸製鋼、製鉄機械の営業拠点を設置

7月2日8時30分配信 NNA

 神戸製鋼所は6月30日、東部の西ベンガル州コルカタに、製鉄機械などを扱う重機械部(機械エンジニアリングカンパニー)の営業拠点を設立した。同国ではグループのコベルコ建機が2007年にデリーに建設機械の販売・サービス拠点を開設しているが、神戸製鋼が直接出資する拠点は初めて。成長の見込めるインドへの進出で、重機械部の海外展開を加速させたい考えだ。

 神戸製鋼の広報担当者が1日、NNAに説明したところによると、新会社コベルコ・マシナリー・インディアは、建材として利用される棒鋼向けの圧延機を中心に、製鉄圧延・連鋳設備、非鉄圧延設備、プレス機械のマーケティングと販売支援を行う。当初は日本人1人を含む5人で業務を開始。資本金は400万ルピーで、同社が90%、神鋼商事が残り10%を出資する。
 
 営業のターゲットは、地場の鉄鋼会社で、大手各社が展開するコルカタに拠点を設けた。現在、西べンガル州を含む東部のベンガル湾沿いで、新規の製鉄所建設が相次いでいる。
 
 製品は兵庫県高砂市の生産拠点から輸入する。受注契約はまだ獲得していないが、すでに引き合いはあり、「需要は旺盛」(広報担当者)という。
 
 同社は日本の棒鋼向けの圧延機市場でシェアトップ。自動車向け鋼板などの高級材と違い、汎用品の棒鋼はすでにインド企業による生産が進んでいるほか、建設分野の成長加速で市場が急速に伸びているという。
 
 世界鉄鋼協会は、インドの国内鉄鋼消費量が08年の5,260万トンから09年には5,350万トンになると予想。また同国鉄鋼省は20年には4倍近い2億トン程度まで拡大するとみている。
 
 こうした中、神戸製鋼が地場大手エッサール・スチールと高級鋼分野での技術支援などで包括提携を結んでいるほか、住友金属工業が高炉一貫製鉄所の建設と操業でブーシャン・スチールに技術援助するなど日系の進出が活発化している。
 
 ■海外展開を加速
 
 神戸製鋼の重機械部の売上高は年100億円規模。インドでは将来的に売上高50億円を目標に掲げており、期待が大きい。これまで「韓国などで受注実績があるが、海外はこれから」(広報担当者)だったが、インド進出などを足掛かりに海外展開を加速していく。
 
 ただ、神戸製鋼は09年3月期連結決算で314億円の赤字を出している。下期に全体的に需要が落ち込んだほか、リーマン・ショック後の株価下落で保有する株式の含み損を抱えたことなどで330億円の特別損失を計上したのが響いた。製鉄機械事業も受注が低迷しており、今期が正念場となりそうだ。
 
 それでも、インドなど新興国への投資は推し進める方針。広報担当者は「不要不急の投資はすべて凍結しているが、インドをはじめとするBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)は成長市場として期待が大きく、投資を継続する」と説明する。中国では計画通り、鉄鋼部門の工場を立ち上げるという。

稲葉製作所:大和工場の閉鎖と希望退職者の募集を発表

7月1日0時16分配信 サーチナ

■大和工場の生産設備は主要工場に集約

 稲葉製作所 は、30日に開催された取締役会議で、大和工場(神奈川県大和市)の閉鎖及び希望退職者の募集を決議した。

 大和工場は1980年からの操業で、オフィス家具の特注品・小ロット品の生産工場としての役割を果たしてきた。しかし、老朽化が進み、周辺が創業時とは異なり、住宅地が隣接したことで、工場を稼働させる環境ではなくなってきた。しかも、最近の急激な生産の落ち込みもあり、運営上効率的とはいえなくなったため、閉鎖することを決定した。

 大和工場の生産設備は、主要工場に集約し、移管することで、生産の効率化と経営体質の強化を図る。また、工場閉鎖に伴い、希望退職者70名程度を募集。募集期間は7月6日から7月31日まで。

 同社は、これまで、鋼板を買い入れ、自社で切断・加工する等、最も効率的な経営を推進してきた。しかし、リーマンショックの影響により、米国を始めとしたファンドが撤退したことで、オフィスの空室率が高まり、売上が減少している。(情報提供:日本インタビュ新聞社 Media-IR)

県溶接技術コンクール:27人“熱い戦い”--徳島 /徳島

6月26日18時1分配信 毎日新聞

 徳島市南島田町2の県立徳島テクノスクールで25日、県溶接技術コンクールが行われ、県溶接協会に登録している約200社から従業員27人が参加した。
 毎年行われており、44回目。「被覆アーク溶接の部」と「半自動アーク溶接の部」の2種目で競う。2枚の鉄板の溶接部分を丁寧につなげられるかが審査の決め手。競技が始まると、同スクール実習場のあちらこちらから火花が散り、場内の室温が一気に上がった。燃えにくいエプロンや皮手袋を着用し、長袖長ズボンの作業着姿の参加者らは、皆汗だくになりながら腕を披露していた。
 溶接部分の強度やエックス線で中の構造を調べ、8月半ばごろ、両部門の入賞者1人が決まる。入賞者は、10月に北海道旭川市で開かれる09年度全国溶接技術競技会(日本溶接協会主催)に出場する。【山本健太】

窃盗:リサイクル業者ら、鉄板32万円相当盗む 2容疑者逮捕 /長野

6月24日16時1分配信 毎日新聞

 丸子署と軽井沢署は23日までに、資材置き場から鉄板を盗んだとして、東御市滋野乙、リサイクル業、荻原行雄容疑者(62)と、同市八重原、無職、小林賢治容疑者(70)を窃盗容疑で逮捕した。
 逮捕容疑は、4月29日夕から翌30日朝にかけて、軽井沢町内の工事現場にある資材置き場から、鉄板4枚(時価計32万円)を盗んだ疑い。1枚が重さ約800キロで、縦約3メートル、幅約1・5メートル。クレーン付きのトラックで敷地に侵入し、約30枚のうち4枚を盗んだとみられる。
 丸子署などによると、佐久、小諸両市など東信地方で3~5月末に、工事現場などから鉄板を盗まれたという被害届が十数件あり、被害総額100万円以上に上るという。両容疑者は「他にもやったことがある」と供述、余罪があるとみている。両容疑者は埼玉県内の買い取り業者に十数回、鉄板を売っていたという。【大島英吾】

クラッド鋼管で豪州から100億円弱の受注予定=日製鋼

6月23日15時42分配信 ロイター

 [東京 23日 ロイター] 日本製鋼所の永田昌久社長は23日、ロイターのインタビューで、樹脂機械は底を打ち、下期に向けて上向きになるとの見通しを示した。もう一方の事業の柱である原子力発電向けの部材は堅調な需要が続いており、2010年3月期の23%営業減益から一転、11年3月期は「営業増益を狙いたい」と述べた。
 また、永田社長は、オーストラリアのオイルメジャーから、100億円近い受注額で、天然ガス用クラッド鋼管の受注を予定していることを明らかにした。
 <11年3月期は営業増益狙う> 
 同社は、電力・原子力発電用部材を中心とする鉄鋼製品関連事業と樹脂機械などの機械製品関連事業を2本の柱としている。金融危機の影響を受け、2009年3月期の受注では、樹脂製造機械やクラッド鋼板・鋼管の受注が低迷した。
 樹脂機械については「底を打った。これ以上悪くなることはない」とし「下期に向かって少しづつ上がっていく。第4・四半期(2010年1―3月期)になると、少しは鮮明に(方向性が)見えてくる」と述べた。
 中国の4兆元の景気対策の効果から、樹脂機械の中でも、造粒装置や押出機の引き合いが増加している。また、自動車用部品などを製造する時に使う射出成型機も4月以降、1―3月期比で10―20%増になっているという。射出成型機の需要が動き始めると、上流の需要が増える傾向にあり、コンパウンド用押出機や造粒装置への波及が期待できる、としている。
 一方、原子力発電関係については「従来と変わらないペースで計画通り進んでいく」との見通しを示した。5月に日ロ原子力協定が締結されたが「ロシアは欧米と違う規格を使っている。顧客と話をしながら、供給体制を整えていかなければならない」と語った。
 2010年3月期は、23%の営業減益を予想している。ただ、鉄鋼製品関連事業のうち、鋳鍛鋼製品は、原子力容器などで堅調な需要が続いているなかで、樹脂機械の需要が動き始めたことで、11年3月期については「営業増益は狙いたい」と語った。
 同社は、08年3月期―12年3月期の5年間で800億円強の設備投資を実施。原子力発電向け鍛鋼品の生産能力を現行の3倍の12基に増強する。永田社長は「設備投資終了時には、生産性向上もあり、12基プラスアルファの能力は出てくる」と指摘。高水準の設備投資については「12年3月期で一服させたいと考えている」とした。  
 <風力発電機器は2011年に海外展開も> 
 永田社長は、オーストラリアのオイルメジャーから、天然ガス用クラッド鋼管の大型受注を予定していることを明らかにした。受注すれば100億円近い受注金額となり、2010年3月期の受注計画が上振れする可能性があるという。10年3月期のクラッド鋼板・鋼管の受注は270億円を計画している。売り上げの計上は、一部が10年3月期、大部分は11年3月期になるという。 
 現在、国内で行っている風力発電機器事業については「11年3月期に営業黒字化の見通し。ただ、焦ってはいない。足元固めをしっかりやりたい」とした。売上計画は、10年3月期が80基、11年3月期は150基を計画。ブレードは中国での生産を決め、今期納入分から中国製のブレードが入ってくるという。
 海外展開については「まず国内で足固めをしてから、海外に出て行く」と述べた。すでに、商社から海外展開の話は来ているが「一番大事なのはアフターサービス網だ。これを完全にしてからでないと、無責任になる。ここを整備するのに、多少時間がかかる」とし「再来年(2011年)にはやりたい。米国でやる場合などは、(生産の)ローカル化を考えなければならない」と語った。
 永田社長は、29日開催の株主総会を経て、会長に就任する予定。  
 (ロイターニュース 清水 律子記者 井上 裕子記者)

足場固定にミスか 関電舞鶴発電所ダクト組み立て工事事故

6月19日21時35分配信 産経新聞

 京都府舞鶴市の関西電力舞鶴発電所で今月4日、排煙ダクトの組み立て工事中に鉄板が倒れ作業員3人が死傷した事故で、関西電力は19日、原因は鉄板を足場に固定するための器具を適切に設置していなかったためと推定されると発表した。

 同社の説明によると、鉄板が内側に倒れないように外側の足場と鉄板をつなぐ、チェーンブロックと呼ばれる鎖の器具が作業手順通りに設置されていなかったという。同社は「二度とこのようなことが起きないよう再発防止対策の徹底に努めてまいります」とするコメントを発表した。

加工性高めた耐摩耗性鋼板 JFEが開発

6月19日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

 JFEスチールは、加工性を高めた耐摩耗性鋼板の開発に成功し、鉱山開発用の機械メーカーなどにサンプル出荷を始めた。価格は従来の鋼板よりも高いが、溶接が一部不要になるため、製造コストの削減につがなるという。今回開発した「JFE-EH-EF」鋼鈑は、鉱物を載せるダンプカーの荷台部分や、ショベルの掘削部分のバケットに使われる見込み。

 これまで摩耗性に優れた鋼板は、全体に強度を持たせるために硬さを高めた反面、曲げるなどの加工ができなかった。このため、溶接で異なる鋼板を組み合わせる必要があった。

 EH-EF鋼鈑は、新たに硬度な微細粒子を鋼板内に均一に分散させ、相反する性能を持たせることに成功した。曲げ加工だけで、荷台などを製造できる可能性があり、生産性が上がるという。ドリルによるせん孔加工も、従来の鋼板に比べて10倍向上した。自動車などに使われる薄くて強い高張力鋼板と同じくらいの曲げ加工性があり、摩耗性は従来品と同じ性能を持つという。市販化は未定。

平和願い「ミーフガー鉄板」展示 あすから「平和を願う」展

6月14日14時10分配信 琉球新報

 【与那原】終戦直後、与那原町に米軍が放置し、住民が民家や塀などを建てるための資材として広く利用した穴あき鉄板(俗称・ミーフガー鉄板)が、15日から町コミュニティーセンターで開かれる企画展「平和を願う・あの日与那原から」で公開される。与那原の戦後復興に寄与したといえる鉄板の展示に町立綱曳資料館の眞榮平實館長(78)は「物のない時代、住民たちが工夫してたくましく生き抜いたことを知ってほしい」と来場を呼び掛けている。
 鉄板は終戦直後、与那原の中島区、港区一帯に、米軍が敷き詰めたもの。詳細は知られていないが、米軍の軍事物資集積所の建設計画が、何らかの理由で中止となり放置されたとみられている。
 建築資材の乏しい当時、住民らは家の床や壁などに利用し雨露をしのいだ。しかしその後のスクラップブームで散逸し、見掛けることはなくなったという。
 今回展示される鉄板2枚は、南城市大里の民家で屋敷囲いとして現在も使用されているものを譲り受けた。高さ約3メートル、幅約40センチ、厚さ2~3ミリ程度で重さ約30キロほどもある頑丈なもの。長年風雨にさらされ、さび付いている。
 企画展は町立綱曳資料館、町立図書館、町史編集室、町ジュニアリーダークラブの合同企画。午前9時から午後6時まで開催する。26日まで。与那原を走っていた軽便鉄道のレールや山原船のいかりも展示。沖縄戦関係の町出身者の写真や証言も紹介する。
 問い合わせは町教育委員会生涯学習振興課(電話)098(835)8220。